先日の政策金利は予想通りで大きな動きもなく、28円回復もほんの一瞬で終わってしまった・・・
しかしそんな中、週の後半もイベント目白押し。
・ムーディーズがトルコを格下げ
・米朝首脳会談の開催に合意
・2018年2月の雇用統計
それでは順に見ていこう。
雇用統計とは?
米労働省が発表する、米国の雇用情勢に関する指標。
10以上の項目について調査が行われているが、中でも
非農業部門雇用者数変化
失業率
平均賃金
の三項目の注目が高い。
米企業の景気をダイレクトに表し、FRBの金融政策、特に利上げに大きな影響を与えることから注目される。
加えて、実態的な意味合い以上に雇用統計は雇用統計だから注目されるみたいな節がある。要するにお祭り。
発表は毎月第一金曜日の22:30(米国夏時間期間は21:30)。当日が1日の場合、8日に繰り越される場合も。
(正確には、『前月12日を含む週の3週後の金曜日』に発表される。2018年は全て第一金曜日。)
2月は28日しかないので、3月2日 → 9日へ繰り越しでの発表。
ムーディーズ、トルコを格下げ。Ba2へ。
ムーディーズ、トルコを「Ba2」に格下げ 経常赤字拡大を懸念 -日本経済新聞 2018年3月8日
米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは7日、トルコの長期債務格付けを「Ba1(ダブルBプラスに相当)」から「Ba2(ダブルB)」に1段階引き下げたと発表した。
対外債務の増加や政治リスクの高まりなどを背景とした借り換えコストの増大で、経常赤字がさらに膨らむリスクを考慮した。
見通しは従来の「ネガティブ(弱含み)」から「安定的」に変更した。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL08H21_Y8A300C1000000/
ジャンク最上位のBa1からBa2へ格下げ。ただし、見通しは安定的。
これで主要三社の格付けは以下のようになった。
S&P:BB(ジャンクの上から2番目)
フィッチ:BB+(ジャンクの1番上)
ムーディーズ:Ba2(ジャンクの上から2番目)
これが全社ジャンクの一番上で横並び→1社だけ更に格下げ、とかだとちょっと印象は悪いのだが、既にS&Pが同等の格付けを出していたので、それほどインパクトはないか。
政治リスクとかの背景にはアフリン攻撃とかも含まれているような気がするね。
先日の記事に書き忘れてしまったのだけど、トルコ軍によるアサド政権軍への攻撃で多数の死者も出ているなど泥沼状態。これはほんとに早期決着してほしい。
一方でこの格付け、ひいてはムーディーズ自体に懐疑的な声もチラホラ。
格付け会社の影響力というのも、いずれは変わっていくかもしれないね。
初の米朝首脳会談実現か
トランプ流サプライズ、米朝首脳会談を電撃発表 -日本経済新聞 2018年3月9日
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長の提案を受け、米朝首脳会談に同意したトランプ米大統領。米韓両政府による8日の電撃的な発表は米国の内外に衝撃を与えた。自らの政権幹部や同盟国にも直前まで知らせず、慎重論を押し切る「トランプ流」の最大級のサプライズとなった。
「これから韓国が重大な発表をするぞ」。韓国特使によるホワイトハウスでの米朝首脳会談を巡る発表の約2時間前。トランプ氏が突如、ホワイトハウスの記者会見室に現れて記者団にこう告げた。記者団が「米朝対話に関することか」と尋ねると「それよりもはるかに大きな話だ。信用してくれよ」と笑顔で語った。
オバマ前大統領ら歴代の米国の大統領は折に触れてこの場所で記者会見に応じてきた。主要メディアを「フェイクニュース」などと攻撃し、敵対的な姿勢を示してきたトランプ氏が訪れるのは初めてだ。重大ニュースがあることをあらかじめ「通告」し、北朝鮮問題での進展を予測していなかったメディアの鼻を明かしてやりたいという心境がうかがえる。
ホワイトハウスは国防総省などにも事前に発表内容を伝えず、同省関係者は「我々は内容を把握していない」と記者団に語っていた。トランプ氏らごく少数の政権中枢の幹部しか内容を事前に把握していなかったとみられる。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27901020Z00C18A3EAF000/
先日報じられた南北首脳会談と米朝対話。それに止まらず、何と史上初の米朝首脳会談実現に向かっている。
これを受け、関係改善期待で9日午前からはゴリゴリのリスクオンムードに!
雇用統計!
3月9日 22:30 米2月非農業部門雇用者数変化
予想+20.0万人に対し、今回+31.3万人。(前回+23.9万人)
3月9日 22:30 米2月失業率
予想4.0%に対し、今回4.1%。(前回4.1%)
3月9日 22:30 米2月平均賃金
予想+0.2%に対し、今回+0.1%。(前回+0.3%)
※非農業部門雇用者数変化は前回が20.0万人 → 23.9万人に上方修正。
雇用者数は前回値の修正含め爆上げしているものの、失業率・平均賃金共にイマイチ。
見かけの数字は派手だけど中身はあまり良くないと捉えて良いのではないだろうか。
これらを受けてトルコリラ
ドル円(USD/JPY)15分足
米朝会談の報が流れると、リスクオンに傾いてドル円は上昇。一気に107円を目指すも、一歩及ばず。
雇用統計では一瞬上に跳ね、今度こそ107円にタッチするもののすぐに全戻し。
しかし雇用統計で30pips程度の動きってホントに反応薄い。
日本の政治もちょっと揉めていて積極的に円買いもできない、というのも一因か・・・?
ドルトルコリラ(USD/TRY)15分足
トルコリラはというと、格下げ発表で地味に売り込まれた後、米朝会談の報道を受けても買いは一瞬。
しかし、雇用統計は明らかなトルコリラ買い反応!
3.81と高い水準ではあるが、前述の通りドルにも勢いがある中でこれは大きなポイント。
トルコリラ円(TRY/JPY)15分足
はいきた!28円回復きた!
問題は定着できるかだが、3月6日高値の28.05辺りをしっかり超えられれば、このまま定着も期待できるのではと思っている。
心配なのは、今日が金曜日ということだ。明日の朝に超えていればちょっと安心、かな?
是非とも気持ち良い週末を迎えたいね。
なお、来週から米国夏時間。お忘れなく。
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