スワップ運用で人気のFX会社、ヒロセ通商には『リアルトレードランキング』という企画がある。
簡単に言えば、『同社で取引している人のうちランキングに参加を希望した人同士で収益を競う』というものだ。
単純にランキングとしても面白いのだが、数字を分析してみると結構面白い点が見つかる。
この記事では、ヒロセ通商の『リアルトレードランキング』について概要を紹介しつつ、ランキング結果から見える収益の特徴について分析していきたい。
リアルトレードランキングとは
改めて解説すると、リアルトレードランキングは以下のような特徴がある。
- ヒロセ通商に口座を持つユーザーが参加可能
- 収益『率』でランキングするので、元本の大小に影響されない
- ニックネームでの参加(匿名)
参加しなくてもランキングは見ることができるのだが、トレードの緊張感を高める意味で参加しても悪くないだろう。
ランキングのデータから見える傾向
このランキングのデータは、2018年1月分から『ニックネーム・順位・収益率・収益額』が公開されている。
2019年6~8月のデータを基に、3ヶ月間の平均値を算出してみた。
- 参加人数(実人数):1,178人(765人)
- 月間平均収益(中央値):-7.76%(-4.57%)
- 収益プラス人数:277人
- 収益マイナス人数:488人
- 平均元本(中央値):1,393,230円(319,000円)
※中央値:大きい順に並べた時の真ん中の値。平均は極端に大きい値があると実態と乖離しやすいため、一番標準的な値として使うことが多い。例えば『10000、40、30、20、10』の平均は2,020、中央値は30。
※収益は評価額ベース
※元本は収益率と額から概算
参加人数
期間中の平均参加人数は1,178人であった。
ただし、内413人は収益がゼロ。
このランキングは、一度参加したら『登録解除』しない限り毎月参加し続けることになる。
解除しないままトレードをしなくなった人間がそれだけいて、実質的な参加者は765人ということだ。
(収益が丁度±0になったトレーダーもいるかもしれないが、数として誤差の範囲と見なして無視する。)
月間平均収益はマイナス
実質的な参加者765人の平均収益率を見ると、-7.76%という結果であった。
中央値は-4.57%。
つまり、全員をトータルで見ると負けている、ということ。
これは収益『額』で見てもマイナスであった。(6月だけはプラス)
FXで勝つのはそう簡単ではないことが分かる。
人数で見ると約2/3が負け
勝ち負けを人数比で見ると、277人が勝ち・488人が負け。
しかし収益で見るとそれほど偏っておらず、ごく一部の圧倒的勝者がいる構図が垣間見える。
勝っている人の方が平均元本が大きい
- 全体の平均元本(中央値):146.4万円(34.1万円)
- 勝っている人の平均元本(中央値):164.3万円(34.6万円)
- 負けている人の平均元本(中央値):132.5万円(34.0万円)
勝っているから元本があるのか、元本があるから勝っているのか…
その真偽は不明だが、元本にも差が現れている。
しかし中央値にはそこまで大きい差は現れず、圧倒的に大きい額を運用するトレーダーが存在することが読み取れる。
1000万円超の運用をしているトレーダーが20人ほど存在し、そのうち一人は5000万円超。
(もっとも、その全てを投じていたとは限らないが。)
各月の上位も常勝とは行かず
6月、7月、8月のランキングTOP10述べ26人(※)のうち、3ヶ月通算でプラスなのが17人。
3ヶ月連続でプラスなのはたった1人だけである。
※30人のうち重複1人、8月参入のため除外3人
勝ち続けることがいかに難しいかが分かる。
8月に多くのトレーダーが損失
トータルでは約1/3のトレーダーがプラスだったが、月ごとに見るとまた違った結果である。
- 6月に勝ったトレーダー:44.7%
- 7月に勝ったトレーダー:38.1%
- 8月に勝ったトレーダー:26.2%
相場にはこのように『難しい月』が存在し、ここをいかに乗り越えるかが要となってくるのだろう。
ランキングTOP10述べ26人を見ても、17人が8月に損失を出している。
ランキングのデータ分析まとめ
- 700人強のトレーダーを分析すると、『トータルでは負け』
- 勝っているトレーダーの方が平均元本が大きい傾向
- 単月で良い成績を出しても勝ち続けるのは難しく、鬼門となる月でやられるトレーダーが多い
ランキングの結果一つでも、こんなことが読み取れる。
よく言われることではあるが、実際のデータに裏打ちされて見るとまた感じ方が違うのではないだろうか。
スワップ運用にも魅力的なヒロセ通商
さて、こんなリアルトレードランキングをやっているヒロセ通商だが、もちろん基本的なスペックも非常に充実している。
ヒロセ通商の特徴を簡単にまとめると
- 50通貨ペアという豊富な通貨ペア数
- 全通貨ペアが1,000通貨単位の少額取引可能
- 南アフリカランドをはじめとした高スワップ
といった点が大きなメリットであると言える。
高水準のスワップポイント
ヒロセ通商のスワップポイント(8月の平均実績)は以下の通り。
- トルコリラ円:77.77円 / 1万通貨
- 南アフリカランド円:15.00円 / 1万通貨
- メキシコペソ円:12.53円 / 1万通貨
南アフリカランド円については単独で1位。
かつスプレッドが最も狭いのもヒロセ通商であり、スペック面ではNo.1だと言える。
トルコリラ・メキシコペソについてもかなり上位にいるので、スワップ運用全般に優秀なFX会社である。
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まとめ
優秀なスペックと、興味深い実践データが得られるヒロセ通商。
特に南アフリカランドのスワップ運用には非常におすすめである。