スワップ運用手法

マネーパートナーズ『連続予約注文』を活用したスワップ運用戦略

『あー、スワップポイントも欲しいけど上がったら為替差益も欲しい・・・でもポジション無くなっちゃうからなー、次に買うタイミング悩むなー』

 

スワップ運用をしている人ならば、一度はこんな欲張りな悩みを感じたことがあるのではないだろうか。僕はある。

そんな欲張りさんに紹介したいのが、マネーパートナーズの注文機能『連続予約注文』を利用したスワップ運用手法だ。

 

この機能は本来トラリピなどのいわゆるリピート系注文に近い性質があるのだが、使い方一つでスワップ運用にも活用することができる。

この記事では、『連続予約注文を活用したスワップ運用戦略』について紹介していきたい。

 

なお、この手法はメリットもあればデメリットもある。

運用の全てをこれに賭けることはおすすめしない。

この記事のポイント

  • 同じ値段での新規 → 決済を繰り返す『連続予約注文』
  • 相場の膠着時に、スワップも差益も積み重ねる手法として有効
  • 大幅に上昇してしまった時の建て直しが重要

具体的には、長期で持ち続けるというよりも膠着時のスポットとして活かしたい手法。

下落傾向が強いトルコリラよりは、南アフリカランド・メキシコペソに向いている。

 

外国為替証拠金取引のマネーパートナーズ

 

連続予約注文とは

連続予約注文

連続予約注文とは『買い』と『売り』の注文をセットにして、同じ値幅に来た時に繰り返し注文が行われる機能である。(これを複数セットするとトラリピ的な注文になる)

例えば・・・

  • 1ドル = 100円で買い新規
  • 1ドル = 100円で売り決済

を繰り返し発注し、その値を行き来するたびに利益が発生するような仕組み。

要するに、レンジ相場に強い注文方法だと言える。

 

もちろん『買い → 売り』だけでなく『売り → 買い』の注文も出来るので、上下した場合に往復の利益を狙うことも可能。

今回の戦略においては『買い → 売り』注文を使用するので、詳細は割愛する。

 

※参考記事:この機能については別ブログでも詳しく解説している。スワップ戦略ではなく、リピート戦略を狙う方はこちらを参考に。

マネーパートナーズ『連続予約注文』特徴と設定方法まとめ【リピート系注文徹底比較】|ゼンマイ仕掛けの理想郷

 

連続予約注文を使ったスワップ戦略

この戦略が有効なのは、相場の膠着感が強いとき。

例えば以下は直近4年間(2014年6月~2019年6月)の南アフリカランド円のチャート。

南アフリカランド円2014-2019

およそ4年間、2円の幅で落ち着いている。

高金利通貨にしては比較的安定している方だろう。

 

特に注目したいのが直近の1年間で、概ね1円の幅に収まっている。

連続予約注目が特に輝くのは、このような状況下だ。

 

例えばこの1年間、『7.5円で買い、8円で売る』というルールで取引をしたとする。

為替上昇による利益を得られる代わりに、売ってから再度7.5円で買い戻すまではスワップポイントが得られない。

連続予約注文シミュレーション

青が買い新規注文(7.5円)ライン、緑が売り決済(8.0円)ライン。

そしてグレーの期間が『ポジションを持っていないためスワップポイントを得られない期間』だ。

1年52週間のうち28週間、およそ半分の期間でポジションを保有できていないことになる。

つまり、為替差益が大きいかスワップポイントが大きいかという勝負になってくる。

 

この期間、南アフリカランド1万通貨で比較した場合の結果は以下の通り。

  • 何もせず保有し続けた場合:スワップポイント+5,475円
  • 連続予約注文をした場合:為替差益15,000円、スワップポイント2,520円。合計+17,520円

連続予約注文を使うことで、利益がおよそ3倍になっている。

 

連続予約注文スワップ戦略のデメリット

良いところを切りだせば魅力的に見えるが、当然デメリットも存在する。

それは、想定したレンジを外れてしまった時にどうするか・・・という問題である。

これは3つのパターンに分けて考えていきたい。

  • 想定レンジ通り:為替差益が出るのでOK
  • 想定レンジを下回って含み損:バイアンドホールドと同じなので問題なし
  • 想定レンジを上回った:利食いしてしまうので機会損失

つまり、『想定レンジを上回ると利益を逃す』というのがこの戦略のデメリットだ。

 

落ち着いたところでまたポジションを建て直せばいい

デメリットに対する結論としては、『その機会損失を気にするな』が正解だと考えている。

相場の格言に『頭と尻尾はくれてやれ』という言葉があるように、全ての利益を完全に取ることは不可能だ。

 

南アフリカランドが3円上昇してその分を取りこぼしたら、50銭×6回利食いして取り返せばいい。

スワップ分も考えると7回くらいか。

要は上昇が落ち着いて、再びレンジになったタイミングでまたポジションを建てれば良いだけの話である。

 

利食い幅の違う注文を組み合わせることも有効

連続予約注文は複数同時に設定することもできるので、それぞれ利食い幅を変えて設定することも有効だ。

例えば…

  • 注文A:7.5円で買い、7.7円で売り
  • 注文B:7.5円で買い、8.0円で売り
  • 注文C:7.5円で買い、8.5円で売り

といった具合。

恐らく利益にそこまで大きな影響は与えないのだが、決済回数も増えるので精神的にもプラスに働く。

 

複数の戦略を組み合わせて利益の平準化

これはこの手法に限った話ではないのだが、成績を安定させるためには複数の手法を並行させることも重要だ。

  • 25万円をバイアンドホールド
  • 25万円を連続予約注文
  • 50万円をサヤ取り
  • 更に毎月1万円を積立

みたいに組み立てていけば、収益はより安定してく。

ハイリスクなスワップ運用だからこそ、このようなテクニックを使って分散していきたい。

 

実際に設定するなら?

さてこの連続予約注文、僕が実際に運用するならばメキシコペソが有力だと考えている。

理由は単純で、比較的レンジ幅が安定していて、スワップポイントが高いから。

 

以下、2019年7月現在の想定設定を記載していく。

(レンジを外れたら動きの変化を見て、落ち着いたら再設定)

 

トルコリラ円の場合

  • 新規買い:18.5円
  • 決済売り:19.0円

3通貨の中でも最も値動きが荒い。

スワップポイントは魅力的だが、頻繁な設定変更が必要なのでこの戦略には不向き

想定レンジを離れたタイミングの切り替えが肝。

 

南アフリカランド円の場合

  • 新規買い:7.5円
  • 決済売り:7.75円 / 8.00円

値動きが少し悩ましい。

0.25円で利食いの分と0.5円で利食いの分を組み合わせて安定を図るか。

 

メキシコペソ円の場合

  • 新規買い:5.5円
  • 決済売り:5.75円 / 6.00円

南アフリカランド同様にどこまで刻むかで悩むが、必要証拠金とスワップポイントの面で有利。

 

まとめ

  • 同じ値段での新規 → 決済を繰り返す『連続予約注文』
  • 相場の膠着時に、スワップも差益も積み重ねる手法として有効
  • 大幅に上昇してしまった時の建て直しが重要

 

連続予約注文はマネーパートナーズで

外国為替証拠金取引のマネーパートナーズ
  • 100通貨から取引可能(FX nano)
  • スワップポイントは最高水準
  • スプレッドもかなり狭い水準(PFX)

と、普通に使ってもハイスペックなマネーパートナーズ。

他にはない『連続予約注文』でスワップ運用にアクセントを加えよう!

 


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