スワップ運用において、僕を含めほとんどの方は対円(TRY/JPY 、 ZAR/JPY 、 MXN/JPYなど)の通貨ペアで取引されているのではないだろうか。
実際イメージもしやすいし、多くの国内FX会社で扱いがあってスプレッド面も安定している。
普通に考えたら対円ペアを選ぶのだが、実はスワップ運用における最強ペアは対スイスフランかもしれない・・・というお話。
そもそもスワップポイントは二国間の金利差
そもそも論なのだが、スワップポイントというのは二国間の相対的な金利差から生じる。
厳密には政策金利とは異なるが、日本は長らくゼロ金利なので殆どの通貨ペアにおいてロング(外貨買い・円売り)をするとプラスのスワップポイントが付与される。
例外といえばユーロ円とスイスフラン円くらいだ。
この二通貨は日本よりも市場金利が低いので、ショートポジションでプラスのスワップが付与される。
(FX会社によっては両方マイナスの場合もあるが、ショートの方がマイナスは小さいはず。)
逆に豪ドル/NZドルのように、それ自体は(円から見れば)高金利でも両者の金利差が小さいペアの場合、買っても売ってもほぼゼロ、なんてこともある。
最強がスイスフランである理由
さて、勘の良い方はもうお気づきだろう。日本よりもスイスフランの方が市場金利が低いということは・・・
円-トルコリラよりもスイスフラン-トルコリラの方が金利差が大きい!!
対ユーロでも良いのだが、それ以上にスイスフラン/トルコリラのペアの方が金利差、ひいてはスワップポイントが大きいのだ・・・!
もちろんこれはトルコリラに限らず、南アランド・メキシコペソなどについても同様のことが言える。
しかし、残念なことにそんなマイナー通貨ペアを扱っているのはサクソバンク証券くらいなものである。
では実際のスペックは?
理屈は分かった、理論上凄いらしい。
では実際問題、スプレッドとかスワップポイント実績とか見ながら考えてみよう。
スイスフラン/トルコリラ(CHF/TRY)
スイスフラン/トルコリラ(CHF/TRY)の欧州時間(GMT08:00~16:00、日本時間17:00~25:00)における平均スプレッドは14.4pips。(2018年1月実績)
24時間平均にすると約20pipsとマイナー通貨ペア故に少々広いが、他社のUSD/TRY程度なので極端に広いという訳でもない。
(なお、サクソバンク証券のUSD/TRY欧州時間スプレッドは10pipsを割る高水準!)
肝心のスワップポイントについては、この記事の執筆時点(2月4日)で確認できる最新のものが1万通貨あたり403.99円!
といっても、これはCHF/TRYの1万通貨・・・つまり1万スイスフランあたり。
2月4日現在、CHF/TRYが約4.04なので、1万トルコリラ相当に割り戻すと99.998円。ほぼ100円だ。
同日のトルコリラ円スワップポイント実績が91円なので約1割高い水準、ということになる。店頭FXとしては非常に高い水準。
スイスフラン/南アフリカランド(CHF/ZAR)
同じ条件で、スイスフラン/南アフリカランド(CHF/ZAR)の欧州時間平均スプレッドはというと・・・100pips超というかなり高い水準である。
流石にこちらはちょっと扱いづらいか。
スワップポイントは216.18円。CHF/ZARが約12.98なので、1万南アフリカランドに割り戻すと16.65円。
スプレッドと併せて考えて、こちらは積極的に取引するメリットは薄いか。
値動きは?
スイスフラン/トルコリラ(CHF/TRY)
では値動きはというと、こんな感じ。ローソク足がCHF/TRY、紫線がUSD/TRY。
ここ10年ほどはUSD/CHF = 1.00付近を推移しているので、概ね同程度の値動き。
スワップポイントを考えると、USD/TRYの代わりにCHF/TRYというのもアリかも!?
スイスフラン/南アフリカランド(CHF/ZAR)
参考までに載せておくとこんな感じ。同じくローソクがCHF/ZARで、紫線がUSD/ZAR。
まとめ
実はトルコリラ/円よりもスワップポイントが高いスイスフラン/トルコリラ。
ちょっと取っつきづらいけど、一つの切り口としては面白いかも?
このペアを扱うのはサクソバンク証券だけ!
なお、スイスフラン/南アランドは微妙。
CHF/TRY最強だよ!!という話ではなくて、通貨ペアが多いとそれだけ戦略の幅も広がりますよという話。
月曜午前3時からチャートが見れるなど、内資企業とは異なるイロを持つサクソバンク証券。口座一つあると、ちょっと違う情報が得られるかも?
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