歴史に残る勢いだった先週のトルコリラ急落。
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トルコリラ15円台で週明けスタート!エルドアン利下げ姿勢を崩さない!
歴史に残る勢いだった先週のトルコリラ急落。 週が明け、一服するかと思いきや・・・自体はそんなに甘くないようだ。 エルドアン大統領、この後に及んで利下げ示唆 アルバイラク財相、市場の懸念緩 ...
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週が明け、一服するかと思いきや・・・自体はそんなに甘くないようだ。
- エルドアン大統領、この後に及んで利下げ示唆
- アルバイラク財相、市場の懸念緩和に向けて行動計画を策定
- 加えて銀行のスワップ取引制限で一時回復
などなど。それぞれチェックしていこう。
なお、詳しくは後述するが『銀行のスワップ取引制限』は直接的に個人のスワップ運用に影響を与えるものではない。
それよりも通貨安の方が遥かに問題・・・。
トルコリラ15円台でスタート!
トルコリラ円(TRY/JPY)
後述する週末のエルドアン発言を受け、トルコリラは週明け15円台からスタート!
またしても市場最安値を更新・・・!
アルバイラク財相の行動計画などで若干反発はしたものの、まだまだ先週末クローズの17円には回復していない。
ドルトルコリラ(USD/TRY)
ドルトルコリラは7.0超での週明け!!
ついにこの節目を超えた・・・次は8.0を目指すか、ここで止まってくれるか。
下落スタートの原因はエルドアンの利下げ示唆!
トルコ大統領、金利は「搾取の道具」 低金利維持を示唆-AFP BB 2018年8月12日
トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は11日、黒海沿岸の都市リゼ(Rize)で行った演説で、金利について「搾取の道具」と発言し、可能な限り低く維持すべきだとの考えを示した。
エルドアン氏は演説の中で「金利というものは貧しい者をより貧しく、豊かな者をより豊かにする搾取の道具であるため、最低限に抑えられるべきだ」と語った。
名目上独立した機関のトルコ中央銀行はここ数週間、高インフレや通貨下落に直面しながら利上げ圧力に逆らってきた。
一方、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は10日、トルコからの輸入鉄鋼・アルミニウムに対する関税の倍増を承認したと表明。牧師拘束問題をめぐり両国の外交関係が悪化する中、苦境にあるトルコ経済に圧力を加え、同日のリラ相場は対ドルで前日比16%下落した。
エルドアン氏は米政府を名指し、「全世界に経済戦争を宣戦布告し、制裁をちらつかせて身代金目当てに諸外国を人質に取るといったこのような命令は決して受け入れられない」と非難。
また全面的なリラ安となっている為替相場について、トルコに対する陰謀に利用されていると指摘した上、「問題はドルやユーロ、金でないことはよく分かっている。これらはわが国に仕掛けられた経済戦争の弾丸や砲弾であり、またミサイルなのだ」と語った。
トルコ大統領、通貨危機を否定 「リラ急落は経済と無関係」 -ロイター 2018年8月13日
トルコのエルドアン大統領は11日、通貨リラの急落は経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)とは無関係の「変動」だとし、同国が通貨危機に陥っているとの見方を否定した。
大統領は与党・公正発展党(AKP)の会合で、2016年7月のクーデター未遂を企てた者が経済を通じてトルコを標的にしているとし、反撃すると言明した。特定の国を名指しすることは控えた。
また「われわれと地上で競うことのできない者が、わが国の現実や実体経済、生産と全く関係のない通貨に関する策略を展開している」と主張。
その上で「トルコは崩壊も破綻もしておらず、危機には陥っていない」と強調し、「通貨の策略」から抜け出す方法は、生産を拡大し「金利を最小に抑える」ことだとの考えを示した。
https://jp.reuters.com/article/turkey-currency-erdogan-idJPKBN1KX0T3
この期に及んでまだ利下げと言うか!!
というかファンダじゃないただの変動だったら逆に凄い。
緊急利上げが必須と叫ばれる中、これでエルドアンに配慮して行動できなかったら中銀は本当にヤバい。
次回の中銀会合は9月13日なのだが、それまで待ってる場合ではない。そこもスルーしたら本気で末期。
エルドアンの利下げ姿勢の一つ理由は、彼の支持基盤である建設業界への配慮なのだが・・・
輸入割合などトルコの建築事情は存じ上げないが、金利上昇よりも建材の調達コスト上昇の方がよっぽど深刻なのでは・・・?
なお、エルドアンなおも強気
トルコのエルドアン大統領、対米で強気姿勢崩さず-金融危機が世界に波及する恐れ -ブルームバーグ 2018年8月13日
トルコと米国の緊張が高まっている中で、トルコのエルドアン大統領が強気な姿勢を軟化させる兆しは全く見られない。投資家はトルコが本格的な金融危機に陥ることを懸念しており、この混乱がどこまで波及するかが大きな問題となってきた。
エルドアン大統領は11日、黒海に面するオルドゥでの集会で「米国に告ぐ。これは恥ずべきことだ。戦略的な北大西洋条約機構(NATO)同盟国を牧師1人と引き換えにしているのだ」と述べ、米国人牧師がトルコで拘束されていることを受けて米国が制裁を決定したことに言及した。さらに「脅しでトルコ国民をおとなしくさせることはできない」と述べた。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-08-12/PDCRK96VDKHS01
対米関係の解決の兆しは見えていない。
なお、その裏ではドイツのメルケル首相やロシアのプーチン大統領と電話会談をしているようで、本人も焦ってはいる模様。
どこか仲裁に入ってくれればいいが・・・こんな外交アリなのだろうか。
アルバイラク財相、行動計画策定
トルコ財務相、市場の懸念緩和へ行動すると表明 リラ急落を受け -ロイター 2018年8月13日
トルコの通貨リラの急落を受け、同国のアルバイラク財務相は、市場の懸念緩和に向けた行動計画を策定したことを明らかにし、13日から実行すると表明した。
アルバイラク財務相は現地紙ヒュリエトのインタビューで、銀行や中小企業を含む実体経済部門向けの計画を用意したと明らかにし、「13日午前からトルコの機関は必要な措置を講じ、発表を市場と共有する」と述べた。
また「全ての計画や措置は用意が整っている」としたが、詳細には言及しなかった。
リラの急落について「明白な攻撃の兆候だ」とも述べた。
https://jp.reuters.com/article/TURKEY-CURRENCY-ALBAYRAK--idJPL4N1V30G6
おお、これは期待・・・できない。
先日の経済計画中身スッカスカの件があり、正直言って彼とトルコ政府に対して市場の信頼は失墜しているだろう。
それでも反発したのは、週明けの動きに対する反発や後述のスワップ取引の制限によるものかと。
銀行のスワップ取引制限へ
トルコリラ上昇、財務相の行動計画や銀行のスワップ取引制限で -ロイター 2018年8月13日
13日のアジア時間朝方の取引で、トルコリラは早朝に付けた過去最安値から値を戻した。同国のアルバイラク財務相が市場の懸念緩和に向けた行動計画を策定したと明らかにしたほか、銀行監督当局が国内銀行のスワップ取引を制限すると発表した。
2126GMT(日本時間午前6時26分)時点でリラTRYTOM=D3は1ドル=6.85リラ。早朝には7.24リラまで売られ、過去最安値を付けていた。
トルコ銀行調整監視機構(BDDK)は、国内銀行による海外投資家とのスワップ、スポット、フォワード取引を銀行資本の50%以内に制限すると発表した。
https://jp.reuters.com/article/turkey-currency-idJPKBN1KX0TN
これは個人のスワップポイント運用とは異なるもので、平たく言えば銀行による中短期のドル買いに制限を掛ける働きがある。
形はどうあれリラの流出が抑えられるので、一時的な効果はあるだろう。
重要なのはそれを市場がどう受け止めるかだが、場合によっては先日の外貨準備率上限引き下げのように結局利上げできないことを見透かされる恐れもある。
とりあえずは行動計画に期待・・・
まだ発表時間の情報は入っていないが、まずはアルバイラク財相がいう『市場の懸念緩和に向けた行動計画』とやらを待とう。
トルコとの時差を考えても、恐らく日本時間夕方以降になると思われる。
先日の経済計画みたいな、具体策なしだけは本当に勘弁して頂きたい・・・!
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