トルコの非常事態宣言は予想通り延長になりそうだ。
これにて5度目の延長で、謂わば6期目に突入。2018年1月まで継続することになる。
非常事態宣言は延長、1年半へ。
トルコ非常事態宣言、5度目の延長 -日本経済新聞 2017年10月17日
トルコのエルドアン政権は16日の閣議で昨年7月のクーデター未遂事件後に発令した非常事態宣言の3カ月間の延長を決めた。延長は5度目となる。国会の承認が必要だが、与党が単独過半数を確保しており、承認は確実だ。
非常事態宣言に基づく反政権勢力への大規模弾圧と人権侵害について欧米諸国は批判を強めており、外交関係悪化の一因となっている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22335330X11C17A0EAF000/
これはもう予定調和。
今更何かしらの動きというのは無いだろうが・・・一体いつまで続くのか。やはりギュレン師(※)の件に決着が付くまでか。
※トルコがクーデターの首謀者としており、アメリカに対し身柄引き渡しを要求している人物。その捜査の為に非常事態宣言を継続していると目されている。
そのギュレン師を巡る捜査の一環として米総領事館の職員を逮捕、先のビザ発給停止の問題に繋がった訳だが・・・アメリカはビザ発給再開の条件として職員逮捕の証拠提出などを求めている模様。
トルコは拒否しているようだが・・・勘ぐってしまう。
関連:米職員逮捕で米トルコ相互にビザ発給停止!トルコリラ円一時30円割れ!
IS「首都」陥落
米支援のシリア民主軍、IS拠点ラッカを制圧 -ロイター 2017年10月18日
過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討を目指し米国などが支援する武装勢力「シリア民主軍(SDF)」は17日、ISが「首都」と位置付けるシリア北部ラッカを制圧した。
SDFの報道官は、市内に仕掛けられた地雷を除去し、潜伏しているIS戦闘員がいないと確認した段階で正式な勝利宣言を行うと表明した。
ISはラッカを拠点に海外での攻撃などを計画してきたとされ、SDFは奪還を目指して4カ月にわたり戦闘を続けてきた。
米軍は、ラッカの約9割をISから奪還したとした上で、SDFは一部で引き続きIS戦闘員の抵抗に遭うとの見方を示した。
米軍主導の有志連合の報道官を務めるライアン・ディロン米陸軍大佐は「ISが支配していた地域には依然として爆発物や地雷があるため、SDFは慎重に除去作業を続ける」と述べた。
また、ラッカには依然100人前後のIS戦闘員が残っているとの見方を示した。
https://jp.reuters.com/article/mideast-crisis-syria-raqqa-idJPKBN1CN01Q
一方こちらはシリア。
5月に指導者のバグダディ容疑者が殺害されたとの報道があった後も、生存説が流れたり声明音声が出てきたりとモヤモヤしていたIS問題。
関連:シリア空爆でバグダディ容疑者死亡?IS崩壊でトルコリスク低減なるか。
その生死は未だはっきりしないが、今回ラッカ制圧ということでISの勢力としては大幅に減少するだろう。
勿論、各地の残党やら信奉者によるテロというのは残るのかもしれないが、一先ずは良かったねと。
クルドへは追加制裁
狭まる「クルド包囲網」 トルコが追加制裁 -日経新聞 2017年10月17日
トルコ政府は16日の閣議で、9月に独立を問う住民投票を実施したイラク北部クルド自治政府に対する空域使用禁止などの追加制裁を決めた。記者会見したトルコのボズダー副首相はイラク政府と自治政府の係争地北部キルクークを巡るイラク軍の奪還作戦への支持を表明した。「クルド包囲網」が一段と狭まっている。
新たに決めた制裁は、クルド人自治区を発着する航空機のトルコ空域使用禁止と自治区との国境検問所管理のイラク政府への引き渡し。すでに軍事訓練の停止措置などを発動していた。
中東の衛星テレビ、アルジャズィーラは16日、イラク軍当局者の話として、軍がキルクークを完全に掌握したと伝えた。近郊の油田や基地などに加え、中心部の行政施設も支配下に置いた。
現地からの報道によると、クルド人住民や治安部隊ペシュメルガが街を離れる一方で、クルド側の実効支配に不満を抱いていたアラブ人やトルクメン人の住民たちは制圧を祝うためイラク国旗などを振りながら車を走らせた。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO22335120X11C17A0000000/
次いでクルド。
シリアが落ち着いた一方で、クルドへの制裁が強まり、これがテロや衝突の火種とならなければ良いのだが。。。
なお、クルド自治区の油田地帯キルクークは先日イラク政府軍により掌握されている。
参考:2017年7月のトルコ失業率。予想のやや上だがトルコリラ方向感ナシ。
これらを受けて?トルコリラ
ドルトルコリラ(USD/TRY)15分足
トルコリラは対ドルでやや下落。
特に上記材料に反応した訳ではなく、後述するドルの上昇によるものだろう。
ドル円(USD/JPY)15分足
ドルは欧州タイムから大きく上昇。
主な材料としては、イエレン議長の後任にスタンフォード大教授のテイラー氏が浮上してきたこと。
現在名前が挙がっている中で最もタカ派とされ、トランブ大統領が推しているとの情報からドル上昇要因となったか。
結果、トルコリラ円(TRY/JPY)15分足
結果としてトルコリラ円は横這い。
つまり、ドル>トルコリラ=円という強弱関係。ドルだけが動いたという印象である。
今週はトルコリラに目立った材料はなさそうだが、日本の衆院選で週明けの動きには注目、といったところ。
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