トルコリラのスワップポイントが凄い!
だからといって、全資金をトルコリラにフルレバ投入すればいいって訳じゃない。スワップポイントを得るということは、その間当該通貨を保有し続けるということだ。つまり、その間は為替リスクがある。
スワップポイントを収入源の一つと見るのなら当然長期保有、年単位での保有を視野に入れて考えていくべきだろう。
そこで、トルコリラの保有におけるリスクについて考えてみたい。テーマは一つ、タイトル通り。『どこまで下落していいの?』
おさらい そもそも為替リスクって?
外貨は1万通貨単位とかで取引されることが多い。1万ドル、1万ユーロ、そして1万トルコリラ。1ドル120円だったら、1万ドルは120万円。1トルコリラ40円だったら、1万トルコリラは40万円。ここは大丈夫だろう。
じゃあ1万トルコリラ買うのに40万円いるの?って言うとそういう訳じゃない。FXは信用取引として、自分の資金の25倍までの運用が出来る。(国内FX会社の場合)つまり、上限では40万÷25=16,000円あれば1万トルコリラを保有できる。
では、仮に証拠金5万円で1万トルコリラを保有したとしよう。1トルコリラ=41円になった時、1トルコリラあたり1円の値動き×1万通貨=1万円の『評価益』が発生し、口座の評価額は6万円になる。逆に、1トルコリラ=39円になったら、1万円の『評価損』が発生し、口座の評価額は4万円になる。1トルコリラ=35円になったら5万円の評価損で、口座の評価金額はゼロだ。
為替相場の変動によって、保有外貨の評価金額が上下する。これがFXにおける為替リスクだ。
ロスカットルールを確認。
では、1トルコリラ=34円になると口座評価金額(有効証拠金)はマイナス1万円・・になるかというと、その前に『強制決済(ロスカット)』が行われる。マイナスになった分FX会社が損しちゃうからね。
だがロスカットになる前に1トルコリラ=40円まで戻せば、それまでの評価損もゼロになる。言い換えれば、『ロスカット基準手前で踏みとどまれば』良いのであって、資金に応じて取引量を調整すれば、ロスカットのリスクを小さくすることが出来る。
じゃあ、その為にはロスカットのルールを知ってなくちゃいけない。ロスカットルールはFX会社毎に異なるので、それぞれ確認が必要だ。ぼくがお勧めしているインヴァスト証券の例で説明する。
インヴァスト証券のロスカットルール
・有効証拠金が必要証拠金の50%未満になったら強制決済。
ふむふむ。じゃあ必要証拠金って何だよ。うん、そうだよね。インヴァスト証券トライオートの必要証拠金ルールはその通貨のレートで決まっている。
(※)1万通貨あたり(2016年2月24日調べ)
公式の必要証拠金一覧(pdf)(こちらは1,000通貨あたりでの表記)
1トルコリラ=36円だったら、1万通貨あたり16,000円・・・いやいや、下落した時の話なので、30円以上35円未満の14,000円のところをチェックしよう。
必要証拠金が14,000円。つまり口座の評価額が14,000円を下回ったら追加証拠金(追証)が必要になる。
50,000-16,000=34,000円の評価損が発生した場合なので、更に34,000(円)を1万(通貨)で割ると、3.4円。1トルコリラ36円から3.4円下落すると、つまり、32.6円未満になると追証だ。
追記:必要証拠金は、『前営業日の終値』を基準に計算されるので急落時は注意。
アラートメールについて
有効証拠金比率が120%を下回ると、『プレアラートメール』が来る。「そろそろ追証を警戒しなさい」というタイミングだ。為替げ上下して120の境目を往復しても、1日1回しか来ない。
つまり、最初にプレアラートが来て慌てた後、相場が建て直して安心・・・その後また下落した場合にはメールは来ないので注意。
有効証拠金比率が75%を下回ると。『アラートメール』が来る。「ロスカットの恐れあり、あとこのまま行ったら明日追証だからな」というタイミング。こちらも1日1回しか来ないので同様に注意。
100万円の運用に換算しよう。
では、100万円の資金で10万通貨運用していたらどうか。必要証拠金は14万円だ。86万円の評価損が出るには8.6円の下落で27.4円・・・必要証拠金も少なくなるので27.2円までは落ちて大丈夫だ。
もうちょっとリスクを上げて、15万通貨だったら必要証拠金は21万円、79万円の評価損が出るには5.267円の下落、つまり30.733円までは許容範囲。
20万通貨だったら32.4円まで。25万通貨だったら34.6円。そろそろ限界だろう。この辺から明日にでも追証を入れるだけの心積もりが必要だ。
自分が買ったレートに当てはめる
ここで記載した『○○円まで下落』というのは、1トルコリラ=40円の時に買った前提で記載しているが、『△△円下落したら~』というのは、いつ買っても概ね変わらない。(1トルコリラ=100円とか大幅に変動になったら話は別だが)
例えば僕は1トルコリラ39円くらいで45万通貨保有しているのだけど、証拠金が大体300万円なので、『100万円あたり15万通貨』にあたる。5.267円の下落まで大丈夫だから、33.733円まで・・・と言いたいんだけど、ドル円でリスクヘッジしているから実際はまだまだ大丈夫。
まとめ
・インヴァスト証券の場合、必要証拠金は1万通貨あたり14,000円(30円以上35円未満)
・追証は翌日26時まで(下記参照)
・必要証拠金の50%で強制決済
リスクを把握して、枕を高くして寝よう。
追記:詳細を補足
トライオートにおける『1日』(1営業日)は以下の通り。
火~木:7:10~30:50(翌日6:50)
金曜日:7:10~30:00(土曜6:00)※夏時間は1時間前倒し(以下冬時間で語る)
※火~金の6:50~7:10はシステムメンテナンス
証拠金不足(追証)の判定が行われるのは、その日の取引終了時。つまり火~金の6:50、土曜の6:00。
例えば月曜日の取引で有効証拠金比率が100%を割り込み、そのまま火曜6:50を迎えたとしよう。その時点で『証拠金不足のお知らせ』が届き、『火曜日26:00(水曜2:00)までに』『火曜6:50時点での不足金額(※)』を入金しなくてはいけない。入金がなかった場合、全ての建玉が強制決済される。
(※)例えば火曜6:50に10万円の不足が発生し、火曜日中に相場が好転して5万円の不足まで巻き戻しても、例え有効証拠金比率が100%を超えたとしてもこの金額は変わらない。逆に、更に不足が大きくなり20万円の不足となったとしても変わらない。(この場合火曜30:50の判定で再び証拠金不足となるだろうが。)
なお、ここで言う『火曜日』が祝日だった場合、『26:00までに入金しなくては強制決済』というルールは適用されず、火曜日30:50に再度判定が行われる。この場合、ここで評価金額が回復していれば追証は必要なくなる。ただし、祝日であっても有効証拠金比率が50%を割り込めばロスカットはされるので注意。
また、金曜日30:00(土曜6:00)の判定で証拠金不足となった場合は『月曜26:00(火曜2:00)まで』である。
追記:FXプライムbyGMOのロスカットルールもまとめたよ。
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