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トルコリラ21円台でクローズ!ギュレン師引き渡しの可能性浮上【週刊スワップポイント2018.11.11~11.16】

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ビッグイベントのあった先週に比べ、ぼちぼちな指標くらいしか予定がなかった今週・・・。

そんな『週刊スワップポイント』は予定外のイベントで意外にアツい!

  • トルコ指標:経常収支・自動車生産・失業率・工業生産
  • トルコ:サウジ記者殺害、皇太子の関与濃厚
  • トルコ:対米交渉でギュレン師引き渡しの可能性浮上

ざーっとまとめると・・・

指標自体は基本イマイチだが、概ね予想通りなので値動きは微妙

サウジの記者殺害事件について皇太子が関与した可能性が濃厚となるも、皇太子は完全否定。

親サウジであるアメリカはそれに関する交渉カードとしてギュレン師引き渡しの可能性を示唆

対米関係で優位に立ったことで、トルコリラは買われて21円台へ。

・・・といったところ。

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トルコ指標:経常収支・自動車生産・失業率・工業生産

今週発表されたトルコ指標は以下の通り。

 

11月12日 16:00 トルコ9月経常収支

予想+20億ドルに対し、今回+18.3億ドル(前回+18.6億ドル)

11月12日 18:50 トルコ10月自動車生産(前年比)

予想情報なし今回-16.0%(前回-1.0%)

11月15日 16:00 トルコ8月失業率

予想11.0%に対し、今回11.1%(前回10.8%)

11月12日 16:00 トルコ9月工業生産(前年比)

予想-2.0%に対し、今回-2.7%(前回+1.6%)

 

  • 経常収支:予想を下回ったとはいえ、2ヶ月連続の黒字。持続に期待。(前回は3年ぶりの黒字)
  • 自動車生産:毎回発表スケジュール乱れまくり & 重要度低めなので、あまり気にしなくていい。
  • 失業率:3ヶ月連続2桁。1桁に回復してほしい。
  • 工業生産:約2年ぶりマイナス。来月も回復しないとちょっと痛手。

総じて、大きなサプライズはなし。

 

トルコ:サウジ記者殺害、皇太子の関与濃厚

記者殺害「ボスに伝えて」 音声記録、皇太子関与濃厚 -日本経済新聞 2018年11月16日

サウジアラビア人記者殺害事件で、米紙ニューヨーク・タイムズは12日、殺害に関与したサウジ当局者が犯行現場からムハンマド皇太子の側近に電話し「行為は終わった。ボスに伝えて」と話していたと報じた。

事件当時の現場の様子を録音した音声記録の内容に基づいている。

記録内容からは「ボス」を特定できないが、米情報当局はムハンマド皇太子を指すと確信しているという。

音声記録の内容を知る複数の関係者の話としている。10月2日に発生した事件を巡り、ムハンマド皇太子の関与を今まで以上に強く示唆する内容。ただサウジ側は「皇太子は何も知らなかった」との立場を崩していない。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37685690T11C18A1000000/

元々サウジ・ムハンマド皇太子の関与が囁かれていたサウジ人記者殺害事件だが、ここにきて音声データが出てきた。

ここでいう『ボス』がムハンマド皇太子を指しているとのことだが、サウジ側は否定。

サウジ検察も他の容疑者21人のうち11人を起訴するに留まり、検察側も皇太子の関与を否定したことになる。

 

そしてちょっと気になるのが、この音声データは恐らくトルコによる領事館盗聴であるということ。

そのカードを切る理由は、サウジへの圧力が即ち対米関係を有利に運ぶから。

 

トルコ:対米交渉でギュレン師引き渡しの可能性浮上

米、ギュレン師送還検討か 身柄要求するトルコに -日本経済新聞 2018年11月16日

米NBCテレビは15日、トランプ政権が在米イスラム指導者ギュレン師のトルコ送還を検討していると報じた。複数の米政府高官の話としている。

トルコはサウジアラビア人記者殺害事件でサウジ政府に敵対姿勢を強めている。

一方、米側はイランに対抗するためサウジとの同盟関係維持を望んでおり、トルコの対サウジ圧力を弱める手段として、ギュレン師送還の案が持ち上がっているという。

ギュレン師の支援団体は声明を出し「トルコへの送還は死につながる。米政府が法手続きに従うことを期待する」と強調した。

米国務省報道官は会見で「記者殺害事件とギュレン師送還問題は関連がない」と述べた。

NBCによると、ホワイトハウスは10月、司法省などにギュレン師を合法的にトルコに送還する手段があるか調べるよう指示。特に同師の米国滞在資格について詳細に知りたがった。

司法省などは、同師は米国の法律に違反しておらず送還の根拠がないと回答。政権内では強制送還する合法的手段はないとの意見が強まった。

ギュレン師は90年代から米東部ペンシルベニア州に居住し、米国永住権(グリーンカード)を既に取得している。クーデター未遂関与も否定している。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37832320W8A111C1EAF000/

結果として、トルコがサウジへの圧力を弱める代わりにアメリカがギュレン師を引き渡すという可能性が浮上してきた。

あくまでサウジの問題は関係なく、別の理由があるというスタンスだが・・・この辺はトルコが牧師を解放した流れに似ている。

これが叶えばクーデター未遂から2年越し。

長らく交渉材料がなかったが、アメリカの同盟国のミスに上手い事乗じたラッキーパンチである。

 

しかし、対米ムードで買われてはいるがギュレン師が引き渡されることが直接的にトルコリラ買いの要因になるかというと疑問

トルコ国内ではエルドアン支持が高まりそうだが、それが良いか悪いかは判断しがたい。

この件による上昇は限定的と見るべきだろう。

 

これらを受けて各通貨の反応

トルコリラ円(TRY/JPY)1時間足

先週一時21円に到達した後20円台後半で燻っていたトルコリラは、サウジ皇太子関与の一件を受けて21円台に上昇!

今回は無事に21円をキープしたままクローズし、いよいよ正式に21円回復と言って良さそうだ。

 

南アフリカランド円(ZAR/JPY)1時間足

南アフリカはというと、汚職疑惑の出ていたギガバ財務相が辞任

下落するかと思いきや、アク抜け感からかやや上昇する形で8円台を回復

 

メキシコペソ円(MXN/JPY)1時間足

メキシコペソはというと、11月15日(日本時間16日)に政策金利を7.75% → 8.0%に引き上げ

・・・なのだが、値動きはほぼなく見通しはややネガティブ。

先日の空港建設中止など、新政権に対する不信感が広まっている状況である。

 

来週のポイント

来週は目立った指標などはなく、今週の大きな変動要因であったサウジ人記者殺害事件を巡る動きがどうなるかが注目ポイントとなりそうだ。

アメリカから有利な条件を引き出せればトルコにとってプラス要素だが、先ほども書いた通り継続性は微妙。

行って21円半ば~後半といったところで、別の要素がないと22円までは厳しいのではないだろうか。

 

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