先週は今まで順調だったトルコリラが少し崩れてしまったが、果たして今週は?
今週の『週刊スワップポイント』のトピックスは・・・
- トルコ指標:GDPはイマイチ、経常収支は良好
- トルコ:シリア攻撃を表明
- トルコ:政策金利は無事据え置き
ざーっとまとめると
トルコの指標はまあまあ、大きな動きはなし。
エルドアンがシリア攻撃を表明し対米関係に緊張が走るも、今のところは無風。
利下げが懸念されていた政策金利は据え置き、やや上昇するもすぐ全戻し。
結果、トルコリラは21円台前半で揉み合い。
・・・といった感じ
トルコ指標:GDPはイマイチ、経常収支は良好
12月10日 16:00 トルコ第3四半期GDP(前期比)
予想-1.6%に対し、今回-1.1%。(前回+0.6%)
12月10日 16:00 トルコ第3四半期GDP(前年比)
予想+2.0%に対し、今回+1.6%。(前回+5.3%)
12月11日 16:00 トルコ10月経常収支
予想+25.5億ドルに対し、今回+27.7億ドル。(前回+18.1億ドル)
- GDPは予想を下回ったが、『この通貨安なら仕方ない』というアナリストのコメントに救われる。
- 経常収支は3ヶ月連続黒字。しかも黒字幅も拡大。
といった感じで、総じて悪くなかったのではないだろうか。
しかし政策金利を控えていたこともあり、動きは限定的。
トルコ:エルドアン大統領、シリア攻撃について言及
トルコ大統領、シリア軍事作戦を警告 -日本経済新聞 2018年12月13日
トルコのエルドアン大統領は12日、「数日以内」との期限を示しシリア北部での新たな軍事作戦に踏み切る可能性があると警告した。
安全保障上の最大の脅威とみなすシリアのクルド人勢力への支援を続ける米国に業を煮やし、同勢力の排除を迫る事実上の「最後通告」を発した。
現地には米軍も駐留しており、作戦開始に踏み切れば対米関係悪化は確実だ。
「数日以内にユーフラテス川の東から分離主義テロ勢力を取り除く作戦を開始する」。
エルドアン氏は首都アンカラの演説でこう強調した。軍事行動の期限を切る発言は異例だ。
米軍は標的にしないと明言する一方で、トルコからシリアに流れるユーフラテス川以東のどこを攻めるのかには言及しなかった。
一方、米国防総省の報道官は12日の声明で一方的な軍事行動は「受け入れられない」と述べ、トルコをけん制した。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38892740T11C18A2FF1000/
国内がちょっと落ち着いたからか、ここにきて再びシリア攻撃。
対米関係がちょっと改善したかと思ったタイミングで再び揺さぶる、ある種天才的な外交である。
トルコ:政策金利は無事据え置き
12月13日 20:00 トルコ12月政策金利(1週間物レポ金利)
予想24.00%に対し、今回24.00%。(前回24.00%)
12月13日 20:00 トルコ12月翌日物貸出金利
予想25.50%に対し、今回25.50%。(前回25.50%)
12月13日 20:00 トルコ12月翌日物借入金利
予想22.50%に対し、今回22.50%。(前回22.50%)
インフレが改善したことで利下げが懸念されていたが、無事に据え置き。
安心感から一時トルコリラ買いが起こったが・・・極めて限定的であった。
どうにも中銀の声明が前回よりも少し弱気だったことが一つの要因。
これらを受けて各通貨の反応
トルコリラ円(TRY/JPY)1時間足
- 11日夜:経常収支良かったのに何故かトルコリラ売られる
- 12-13日:シリア攻撃はあまり影響を与えず
- 13日:政策金利発表後に上昇、しかしその後全戻し。
というのが値動き的にはポイント・・・だが、全体を通して横這い。
何とか21円はキープできているのが救いか。
南アフリカランド円(ZAR/JPY)1時間足
南アフリカはというと、米中貿易摩擦の不安が和らいで戻ってきた・・・かと思ったら中国の景気後退懸念で再び7円台へ。
中銀が2019年5月まで利上げを行わないという声明を出したこともあり、上昇要因は限定的・・・。
メキシコペソ円(MXN/JPY)1時間足
メキシコペソは、空港建設が再開される見通しとなったことから週半ばまで順調に上昇。
しかし、その後は新政権の予算案に対する不安から反落。
結果として週初めからちょっと上昇する程度で終わってしまった。
来週のポイント
- 米:18-19にFOMC開催、金利の発表は日本時間20日04:00
- メキシコ:新政権予算案に対する反応
トルコも指標を控えてはいるが、重要度は低め。
どちらかというと外部の要因に左右される週になりそうだ。
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