先週、とうとう21円台に回復したトルコリラ。
そのまま21円台定着を目指したい中、今週の『週刊スワップポイント』のトピックスは・・・
- トルコ:インフレ率はほぼ横這い
- アメリカ:シリア撤退の反対法案が可決
- トルコ:最大手銀行・イシバンクの接収を検討
ざーっとまとめると・・・
先月若干改善したインフレ率だが、今月は横這い。これ自体は好感も悲観もされず。
アメリカ軍がシリア撤退してトルコがクルドを攻撃しないよう安全地帯を設置~という問題、そもそもアメリカ議会で反対法案が可決されて先行き不透明に。
エルドアン大統領がトルコ最大手銀行・イシバンクの接収(財務相による公営化)を検討。
一言でいうと、『不確定要素が増えて若干腰が引けた週』と言った感じ。
※なお、先週はインフルエンザでダウンしていた為おやすみ・・・。
トルコ:インフレ率はほぼ横這い
2月4日 16:00 トルコ1月消費者物価指数(前月比)
予想+1.0%に対し、今回+1.06%。(前回-0.4%)
2月4日 16:00 トルコ1月消費者物価指数(前年比)
予想+20.29%に対し、今回+20.35%。(前回+20.30%)
2月4日 16:00 トルコ1月生産者物価指数(前月比)
予想+1.5%に対し、今回+0.45%。(前回-2.22%)
2月4日 16:00 トルコ1月消費者物価指数(前月比)
予想+32.4%に対し、今回+32.93%。(前回+33.64%)
若干改善した先月から一転、今月は微増となってしまった。
まあ概ね予想の範囲内なのと上昇幅が大きくないのが救いだが・・・来月は改善して欲しいところ。
アメリカ:シリア撤退の反対法案が可決
米上院がアフガン、シリア撤退に反対する法案を可決 -CNN 2019年2月6日
米上院は5日、トランプ米大統領に対し、アフガニスタンとシリアのテロ組織が壊滅するまでは米軍撤退を急がないよう求める法案を可決した。
法案は与野党双方から幅広い支持を受け、賛成77、反対23で可決された。
法案は共和党のマコネル院内総務が提出していた。マコネル氏は先週の審議で、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」や国際テロ組織アルカイダはまだ打倒されていないと主張。米国は安全保障上の国益のために駐留を続ける必要があると訴えていた。
ただし民主党主導の下院は、この法案を審議することに消極的な姿勢を示しているため、法案が無修正のまま成立する可能性は低いとみられる。
記事中にもあるようにそのまま成立する訳ではなさそうだが、せっかくトルコが安全地帯を設置することで折り合いがついたのに再びかき回すような出来事。
不安定感が増したことで、ちょっと警戒が高まりそうなニュース。
トルコ:最大手銀行・イシバンクの接収を検討
エルドアン大統領、トルコ大手銀の接収に意欲-「神がご了承」 -ブルームバーグ 2019年2月5日
トルコのエルドアン大統領は国内大手銀のイシ銀行の接収に向けて大きく踏み込み、接収の是非を議会で採決するよう呼び掛けた。イシ銀行は株式を上場している国内銀行のうち最大手で、最大野党が一部出資している。
エルドアン大統領は5日に首都アンカラで、与党の公正発展党(AKP)本部から議員らに対し、「イシ銀行が財務省の資産になることは、神がご了承たもうた」と宣言した。
トルコでは不良債権の積み上がりとリセッション(景気後退)の懸念で、金融セクターが苦境に立たされている。
3月の地方選挙を前にイシ銀行をめぐる政治的な騒動が巻き起こることは、投資家をさらに動揺させかねない。
5日のイスタンブール株式市場でイシ銀行の株価は7%近く下げ、2018年8月の市場混乱以降で最大の値下がりとなった。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-02-05/PMGI3M6S972V01
非上場の銀行も含めれば最大という訳ではないようだが、日本で言ったらメガバンクの一角である。
それを財務相に接収(事実上の公営化)を検討ということで、直接的な影響よりも間接的に何が起きるか読めないという不安感が広がっている。
単純に接収されるだけなら別にいいのだが、何らかの政策に利用されるのでは・・・という不安感。
これらを受けて各通貨の反応
トルコリラ円(TRY/JPY)1時間足
先週末ギリギリ21円台でクローズしたトルコリラだったが、インフレは無事に通過したものの週半ばから失速。
金曜日に若干持ち直し、20円台後半でのクローズとなった。
来週は21円台に回復できるかが注目。
南アフリカランド円(ZAR/JPY)1時間足
一方、南アフリカは国営電力会社・エスコムの大幅な赤字が表面化し、全体的に不調。
これに対し同社を3部門に分割・業務縮小することで方針がまとまったのだが、市場の反応は限定的。
何とか8円台をキープ・・・という状況である。
メキシコペソ円(MXN/JPY)1時間足
一方、メキシコはトランプ大統領の一般教書演説で壁建設について再び言及された程度で、値動きは限定的。
トルコリラにもこのくらいの安定感が欲しい。。
来週のポイント
- 2月14日 16:00 トルコ12月経常収支
- 2月15日 16:00 トルコ11月失業率
超ビッグイベント・・・という程ではないが、比較的注目度が高いのはこの辺り。
経常収支は今回も黒字が期待されているので、是非キープして欲しいところ。
願うのはトルコリラ21円回復!
最新のスワップポイントランキングをチェック!
トルコリラ円
-
-
トルコリラ円(TRY/JPY)最新スワップポイントランキング|スワポが最も高いのは?
>ランキングまでジャンプ< 高いスワップポイントが魅力の、トルコリラ。 高金利通貨の中でも特に高い政策金利 & スワップポイントが人気の通貨である。 せっかく運用す ...
続きを見る
南アフリカランド円
-
-
南アフリカランド円(ZAR/JPY)最新スワップポイントランキング|スワポが最も高いのは?
>ランキングまでジャンプ< 高いスワップポイントが魅力の、南アフリカランド。 トルコリラよりも落ち着いた値動きなのが魅力である。 そんな南アフリカランド、せっかく運用するな ...
続きを見る
メキシコペソ円
-
-
メキシコペソ円(MXN/JPY)最新スワップポイントランキング|スワポが最も高いのは?
>ランキングまでジャンプ< 高いスワップポイントが魅力の、メキシコペソ。 南アフリカランドよりもちょっとスワップポイントが高く、トルコリラよりも値動きが落ち着いている割とい ...
続きを見る